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2009年 11月 26日
先週の日曜日パク・ヘスさんのアート・プロジェクト&レクチャー「あなたの香りを尋ねます」を開催しました。
心理テスト+香水作りということもあり、やはり女性の参加者が多数を占めていました。 これは彼女が数年かけて続けているプロジェクトで、簡単な心理テストを来館者にしてもらい、そこから性格を判断、その「判断された性格」をもとに、香りを調合して彼女の作品素材としてコレクションすると同時に来館者にその一部をプレゼントするというものです。ヘスさんは、韓国で約2000ほどのサンプルを集めたといいます。 とはいえあくまでアートプロジェクト。彼女はカウンセラーではないので、これらは、こういう質問で、こういう答えをする人は、こういう傾向が多いという統計的な心理テストをベースに作られており、質問も回答もそこから引用しています。 ヘスさんはこのプロジェクトにより、「心理テストと香水」という素材によって普段は美術館に足を運ばないような人々を美術館に招きいれるということ、そして(ヘスさんいわく)特に韓国のように、自分自身を表現したり、自分とは何者かということについて、とかく考えたりすることを怠ってしまう鑑賞者に自分自身に目を向け、自分自身を考えるきっかけを提供するものと考えています。 たしかに「あなたはこんな人ですね?」と指摘された参加者は、大きくうなずいたり、違うな~と思ってもそれについて「実はそうかも」と考え込んでいたり、なるほどな~という感じでした。 ヘスさんは、日常会話やコミュニケーションに存在する、文化的制約による見えない壁のようなものをこれまでの作品の中でも扱っていることがその後のレクチャーでもわかりました。 私たちは会話しているようで、会話をしていない。 自分について話をしているようで、何も話していない。 ドラマや食べ物の話はするけど、根本的なコミュニケーションはどこかで避けているのではないか。 そんな状況をこれまでも作品にしていました。 一方で性格判断や、心理テストを用いることで得られた情報を作品として用いるということは、それによって何かを決め付けてしまうこと、アーティストが表現としてそれらを変容させて使用することでアーティストが参加者に対しある種の力を持ってしまうことについての危険性についてなど、レクチャーを聴いていた同じく滞在中のアーティストによって指摘され、なかなか白熱した議論にもなり、なかなか盛りだくさんの一日でした。 ACACのレクチャーではアーティストがみなさんに自分の作品意図について説明するだけではなく、それらを同じく滞在しているアーティストにも発表する場にもなります。なので時に、作り手同士のかなり真剣な議論も交わされたりもします。それはまさに今世界に対し作品を作ろうと日々取組んでいるアーティストの生の声であったりするのです。 今週末も呉夏枝さん、コーネリア・コンラッズさんと続きますので、皆様のお越しをお待ちしております。 こんどう
by acac-aomori
| 2009-11-26 16:55
| 2009秋AIR
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